線を一本引くことも、色を選択することも、正直なところずっと昔から解らなすぎて呆然とする。
空間の中に木材を一つ配置することだって私には満足に出来る自信はない。
かろうじて(仮)の状態を創り出し、それについて考え、手を加え、選択を重ねていった結果として、
何かあまり見覚えのない場所にまで行けることができたら。
そう考えて毎日、(仮)を積み重ねる。
どこかで何か終わりの合図があるわけでもなく、でも、永遠には続くことでもなく。
全てが自分に任されているようで、全てをまかないたいわけでもなく。
転がるバケツとその中にある針金についてすら、私にはまだ解決することができない。
ただ仮説を立てるのみ。
そして、その仮説への責任を負う準備をする。
次の仮説を立て続けるために。