worksの更新をしました。4月は錦糸町のArai Associatesにて行われている、太田遼の個展「風穴a.k.aVoid」の展覧会会場にての撮影です。
展覧会は3月20日に始まり、本来の会期はすでに4月12日に終了しています。
会期中、開かれていたのは3日のみで、あとは東京都の外出自粛要請からの緊急事態宣言を受け、閉鎖しました。
展覧会の会期はGWまで延期になりましたが、おそらく開くのは難しいようです。その後の延長については未定で、展覧会会場には作品がずっとあります。
太田とは過去数回にわたり、共同で作品を作りグループ展に参加したり、二人展をしたり、
vinyl houseという伊藤久也との3人のプロジェクトを行うなど、数回にわたり活動を共にしてきました。
また、作品制作を手伝ったり、逆に私の展示を手伝ったりしてもらうことも。
それらを経てきて浮き彫りになるのが、今回の展示準備にあたり太田が頻繁に口にしていた「他者性」であると私は感じています。
共有しようとすればするほど、顕在化する他者性。
私には太田に押し迫る「風景」は見えず、あけたかった「風穴」は異質なものでしかありませんでした。
私は、異質なその「風穴」(と太田の呼ぶ巨大な筒)の入り口に佇み、
開口部から吹き込んでくる風と反響する音を聞きながらしばし呆然とするしかできませんでした。
そこで過ごした時間と得た感覚は、私に押し迫り、ぽっかりと気持ちの悪さを残していったようです。
私がそこで得たものは、おそらく太田の話すソレとは別種のものだと思われます。
ですが、その巨大な風穴と呼ばれるもののせいで、
どんなに共有事項を抱えていても、同じ空間に置かれていようとも、けして相容れない穴が、私にはあいてしまった。
埋める必要は感じていません。
その穴がどうなっていくのかは、またその後の話として。
穴は穴で、それぞれあいていればいい、と思うのです。
Haruka Ohta /Introduction
どこにでもある風景として、常に押し迫ってくる〈風景〉。
周囲には、細部に至るまでさしあたり〈風景〉しかなさそうである。
〈風景〉に抗い風穴を開けて超えていくために、僕はこれと対峙しなければならない。
僕は〈風景〉の一部か、外部か。
On the 25th vol.4
in 風穴 a.k.a VOID《Haruka Ohta solo exhibition/Arai Associates》
2020.4/16
〝僕は〈風景〉の一部か、外か。〟
保留になったその風穴に、重ねて穿つ風穴。
内側は拡大し、外側は境界を見失う。
融合はできない。ただ、穴を穿つ。
2020.4.25