On the 25th vol.7
目を逸らせば、先ほどの光景は親密な距離を保ったふりをしながら優しい顔をして遠のいていく。
接近と離反を繰り返す事で、薄まっていった出来事。
ここまで打って、モニターの向こうに広がる駅のコンコースに視線を移す。
イヤホンから聞こえる音楽、その音の向こうから聞こえる店内の人々のざわめき。
日々の過剰なほどのあれこれ。
それら全てに意識を取られ集中なんてしていない状況で文字を打ち込む。
ここに私が打つ言葉も、優しい顔をしながら私から遠のいていく事に安堵を覚え、親密さを感じる。
さようなら、どうぞお元気で。
2020.7.25