I always wish you good luck

I always wish you good luck(yeonsu/韓国) 2022年1月27日(木)〜2月27日(日)

APY artist residency :Artplug Yeonsu

KIM min
KIM min-suck
Land-ing Page
YOON miryu
LEE jeongeun
LI hyunwoo
JUN jangyeun
JEONG ki hoon

This is an exhibition of a residency project at Art Plug Yeonsu in Yeonsu-gu, Incheon, Korea. .land-ing page is a group of four artists .
The members are Lee Hyunin, Cho Keunha, Haruka Ota, and myself.

韓国仁川市延寿区にあるArt Plug Yeonsuで行われるレジデンスプロジェクトの成果展覧会。
韓国で活動するOpen Circuit の Lee Hyunin, Cho Keunha、太田遼と武政朋子による、この展覧会のために組んだLand-ing pageという4人のグループで参加。

 

Installation view

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「monologue 1」23:31

 

 

 

「monologue  2」  31:18

メンバーの中で日本語のわからないHyuninと韓国語のわからない武政が、2021年11月から2022年1月までの間、SNSのお互いの鍵アカウントをフォローし合って母国語によるビデオメッセージのやり取りを重ねた。コミュニケーションの様なそれは、画面に向けた独り言でしかないのかもしれない。韓国語と日本語、それぞれを理解できないまま重ね続けたやりとり。回を重ねるうちに少しづつお互いのアプローチは変化しながら、独り言はその枠をゆがめ始めた。

 

 

 

 

 

「monologue 3/ LEE DONG JOO/ 이동주」27:29
Cast : LEE DONG JOO / 이동주
Directed by : Tomoko Takemasa
Assistant : Ohta Haruka

「monologue 1・2」で重ね合ったやり取りの翻訳を、韓国から日本へ来た留学生に協力してもらった。彼はこの冬、久しぶりに帰国しようとしていた計画を感染の拡大によって断念せざるを得なくなっていた。私たちの「モノローグ」を聞いてもらい、日本語を韓国語に、韓国語を日本語に翻訳しながら彼に私たちの言葉を一人で呟いてもらう。初めてみる映像に戸惑いながらも言葉を紡ぐ様子が記録された映像。

言葉を変換してもらうことを翻訳として意味の橋渡しにするのではなく、お互いの言語に還元された言葉すらも無理やりにだれかの独り言にしてしまうことによって、「monologue 1・2」を含む3つの映像が双方のコミュニケーションとは別の形になるように試みた。

モノローグは時にさみしくもあり、滑稽でもあり、時には自分に向けての親密さも含んでいる様に思えるが、他人の言葉をなぞりながら、そして時に編集によって沈黙を無理やり引き伸ばされている映像の中の彼の言葉は、もはや己の意思によって発する独り言ですらもなくなっていく。コミュニケーションとモノローグという皮を剥ぎ取られた言葉は、会場の中に虚しく滑稽に響く。

私たちは簡単には解きほぐれない隔たりの中で、複雑に入り組んだ関係性の中を生きている。

だけど、その隔たりや距離はけして悲しさとは違う曖昧な親密さを含んでいる。