2015年8月

8月 01, 2015

ある時、窓からぼうっと外を眺めていると、街灯の電球を交換する作業を目撃した。
どうやら今、このあたりには作業中の人たちと私以外はだれもいないみたいだ。
滞りなく作業は終了し、誰にも(正確には私と作業員の人々以外に)知られることなく交換された電球が設置された街灯には、新しい光が煌々と輝いている。
そして、その新しい光源の下を、〝昨日と同じ街灯〟の下を通る道のりとして帰宅する人たち。
電球は交換されている。
私はそのことに思いをめぐらせ、そしていつの間にか何もみえなくなっていたことに気が付いた。
最初から何もみえてなんかなかったのかもしれない。
でも今となってはそんなことはどちらでもいいようにも思う。
電球は交換されたのだから。