2019年5月17日

5月 17, 2019

駅前ではない京都の全国チェーン店。

もう夜が寒くない。

 

新幹線で陽のある時間に移動していると、車窓からの景色が見える。

勢いよく過ぎ去っていく約500キロくらいの範囲の風景。都市や住宅地の生活もあれば、田畑や山々もある。

車窓から目を離し、車内の電光掲示板を見れば今日のニュースに流れる事件の文字情報。文字に変換された悲惨な内容。

座席に座り続けている自身の身体の重み。頭の中の取り留めもない考えと、時制を無視した記憶の反芻。

 

そして、また車窓に視線を移せば、流れ続けていく個人的には関わることのない可能性が高い現実の風景。

現実の現在のイメージは高速で過去になり、深く知り得ることのないまま通り過ぎていく。

日差しがきつくて、窓のスクリーンを下げれば、容易にそのイメージから切り離される思考。

だけど車体は確実にそのイメージの中を進み、車窓の外には変わらず高速で過ぎ去るイメージがある。

 

現在を把握することは不可能に思えた新幹線の旅。

いちいちつまづいて考えることが多すぎて、少しぼーっとした。

 

この店は駅前じゃないからか、天井高があって開放的な作りになっている。

よそよそしい親しみのない街の親しみのあるチェーン店での夜はなんだかやけに親密な感じがする。

 

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